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【目次(What's New)】

【 第五百三十五回~第五百四十回】
朝鮮半島南部は倭人と言語を共有する同系同族、南方系民族だった
第五三十五回「『三国史記』地名の縄文語解釈/序」
日本の大規模古墳名から始まり、中国漢代の県名、
天皇諡号、継体天皇周辺の縄文語解釈を進めてきましたが、いよいよ大詰め、佳境に差し掛かってきました。第五三十五回「『三国史記』地名の縄文語解釈/序」
日本の大規模古墳名は六~七世紀代まで日本全域で縄文語が使用されていたことを示し、中国漢代の県名は中国先住民、特に東夷南蛮の言語も縄文語だった可能性が高いことを示しています。中国東夷南蛮と日本が縄文語を共有していたと仮定した場合、必然的にその間に挟まれた朝鮮半島南部も縄文語使用の可能性が高いと判断せざるを得なくなります。
雲南省の少数民族であるイ族が日本語の一部を理解できるというのは、それが縄文語由来の単語だからです。それを鑑みれば、少なくとも雲南省から中国大陸南部、東部、朝鮮半島南部、日本全域、アイヌの居住地である樺太、千島列島までの広大なエリアが縄文語圏だった可能性が浮上してきます。
今回からは、朝鮮半島地名の縄文語解釈を始めます。多くの日本人の祖先が、朝鮮半島を経由して日本にたどり着いていることは疑いようのない事実です。たとえ海を隔てていても、言語を共有する以上、頻繁に往来があったと見るべきで、必然的に、この両地域に渡来人と先住民の切り分けの概念を厳密に当てはめることも難しくなります。
考古学的な出土物から文化の重なりが見られるも至極当然で、たとえ考古学的な遺物が未発見であっても、言語の共有は太古の昔から往来が頻繁であった可能性を示すことにもなりえます。
古代朝鮮半島の地名は1145年に完成した『三国史記』の「地理志」(巻34-37)に記載されています。これには『三国史記』編纂当時の地名(1145年)、景徳王の時に改称された漢風地名(757年)、そして景徳王以前の地名の記録があります。これら三種の地名を比較検討することにより精度の高い解釈を探ることが期待できます。
『三国史記』の地名はおおよそ次の記載形式になっています。
1)「[地名B]は、もと[地名A]で、景徳王代に改名した。今の[地名C]である。」
2)「[地名B]は、もと[地名A]で、景徳王代に改名した。今もこれに因っている。」
3)「[地名B]は、もと[地名A]で、景徳王代に改名した。今は[地名D]に合併されている」
[地名B=景徳王代(757~)の地名]、[地名A=景徳王以前(~757)の地名(三国時代、あるいはそれ以前から)]、[地名C=三国史記編纂時(1145)の地名]で、時代別に同一地域名を指しています。時代順に[A][B][C]となっていますので、これを箇条書きで並べ、それぞれ、漢字の上古音、随唐音を参考に縄文語解釈していきます。
これらに該当しない記載形式は参考文献の『三国史記』金富軾(井上秀雄訳注 平凡社)の内容をご紹介します。
『三国史記』の記載順とは異なりますが、日本と関係の深い朝鮮半島南東部から西方の海沿いに解釈を進めていきます。
※参考文献:『三国史記』金富軾(井上秀雄訳注 平凡社)
【凡例】
□上古音/随唐音: 高本漢系統/王力系統/董同龢系統/周法高系統/李方桂系統/陳新雄系統(随唐音のみ)
※それぞれ「聲母」「半角スペース」「韻母」と配置
※該当する説が存在しないものには「-」を表記
〈参考〉漢字古今音資料庫(https://xiaoxue.iis.sinica.edu.tw/ccr/)
朝鮮半島南部は倭人と言語を共有する同系同族、南方系民族だった
第五三十六回「『三国史記』地名の縄文語解釈/良州(朝鮮半島南東部/加羅諸国周辺)」
■■■ 良州(巻第三十四 雑志第三 地理一)■■■第五三十六回「『三国史記』地名の縄文語解釈/良州(朝鮮半島南東部/加羅諸国周辺)」
■良州(現/梁山市)
「良州は、文武王五年、麟徳二年(665)に、上州・下州の管轄地〔の一部〕を分割して、歃良州(そうりょうしゅう)を置いた。神文王七年(687)に、周囲千二百六十歩の〔州〕城を築いた。景徳王代に、良州と改名した。今の梁州である。」
(『三国史記』金富軾(井上秀雄訳注 平凡社) )
A(665~)「歃良州」
・随唐音:「歃」ʂ ăp/ʃ ɐp/ʃ ɐp/ʂ æp/ṣ ăp/ʃ ɐp
・随唐音:「良」l i̯aŋ/l ǐaŋ/l jɑŋ/l iɑŋ/l jang/l ǐɑŋ
◎縄文語:「歃良(州)」 = 「サプ・ラー」=「山から浜に出る、前にある・低地」
B(757~)「良州」
・随唐音:「良」l i̯aŋ/l ǐaŋ/l jɑŋ/l iɑŋ/l jang/l ǐɑŋ
◎縄文語:「良(州)」= 「ラー」=「低地」
C(1145)「梁州」
・随唐音:「梁」 l i̯aŋ/ll ǐaŋ/ll jɑŋ/ll iɑŋ/ll jang/ll ǐɑŋ
◎縄文語:「梁(州)」= 「ラー」=「低地」
■良州(現/梁山市)
■金官小京(現/金海市)
「金官小京は古の金官国(分注。伽落国とも伽耶ともいう)で、始祖首露王から第十世の仇亥王まで〔つづいたが〕、梁の中大通四年、新羅の法興王十九年(532)、百姓を率いて〔新羅に〕来降したので、その地を金官郡とした。文武王二十年、〔唐の〕永隆元年(680)に小京とし、景徳王代に金海京と改名した。今の金州である。」(『三国史記』金富軾(井上秀雄訳注 平凡社) )
※「金官小京」は統一新羅が旧百済・高句麗領などの重要拠点に設置した地方行政の「五小京」のうちの一です。
A(~757)「金官」
・上古音:「金」k i̯əm/k ǐəm/k jəm/k iəm/k jəm
・上古音:「官」k wɑn/k uan/k uɑn/k wan/kw an
◎縄文語:「金官」 = 「キム・カ」=「山・のほとり」
A(~757)「伽落国」「伽耶」
・上古音:「伽」- -/- -/- -/- -/- -
・上古音:「加」k a/k eai/k a/k ra/k rar
・上古音:「落」ɡl ɑk/l ak/- -/l ak/gl ak
〈参考〉上古音:「羅」l ɑ/l ai/l ɑ/l a/l ar
・上古音:「耶」z i̯ɔ/ʎ ia/- -/ɣr aɣ/- -
◎縄文語:「加落」
= 「カン・ラケ」=「上にある・低地」=加羅
or 「カ・ラケ」=「岸辺の・低地」=加羅
◎縄文語:「加羅」
= 「カン・ラ」=「上にある・低地」=加落
or 「カ・ラ」=「岸辺の・低地」=加落
◎縄文語:「加耶」
= 「カン・ヤ」=「上にある・陸岸」
or 「カ・ヤ」=「岸辺の・山手の方」
B(757~)「金海」
・随唐音:「金」k i̯əm/k ǐěm/k jem/k iem/k jəm/k ǐəm
・随唐音:「海」x ɑ̆i/h ɒi/x Ai/x əi/x ậi/x əi
◎縄文語:「金海」
= 「キム・ヘ」=「山の・頭」
or 「キム・エ・ハ・イ」=「山が・そこで・水が引いた・ところ」
C(1145)「金州」
・随唐音:「金」k i̯əm/k ǐěm/k jem/k iem/k jəm/k ǐəm
◎縄文語:「金(州)」= 「キム」=「山」
■金官小京(現/金海市)
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