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日出ずる国のエラーコラム


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日出ずる国のエラーコラム[総集編]
No.24 「金鶏伝説」のデタラメを暴く!「金の鶏」など埋めていない!

 今回は各地に伝わる金鶏伝説を取り上げます。まずは通説から。

【金鶏伝説通説】(※出典:渡邊昭五/日本大百科全書(ニッポニカ)/小学館)
「土中に金の鶏が埋まっていて、その鳴き声が聞こえるという伝説。長者の没落を語る朝日長者伝説と関連しているものが多い。
 岩手県西磐井郡平泉町金鶏山は<中略>藤原秀衡が財宝と黄金の雌雄の鶏を埋めて、鎮護とした。<中略>
 岐阜県山県郡大桑村の城山は、金鶏山とも称し、元旦には金鶏の鳴き声が三度聞こえるという。また、1588年土岐氏が斎藤道三に攻め滅ぼされたときに代々の家宝の金鶏を井戸の底へ捨てて逃げたが、この鳴き声を聞いた者は長寿であるといわれる。
 奈良県添上郡東山村針ヶ別所村豊原村の3村の境は神野山頂上で、黄金塚があって、元旦に吉凶を告げる金の鶏が土中から三声鳴く。ほかのときに鳴くと村に変事があるとされる。
 広島県三次市の鶏淵は、有徳人が立ち寄ると金鶏が現れる。
 宮城県栗原郡金田村の鶏坂は、その昔に金売り吉次が黄金の鶏をつくって埋めたという。
 このように、長者が財宝を埋めた跡から鶏の鳴き声がするという類型が多いが、ほかに、金鶏が飛び出して肩に止まった(宮城県登米市)、黄金の鶏が落ちて死んだ鶏淵(山梨県北都留郡)などがある。霊鳥信仰に中世説話の長者譚モチーフなどが結び付いて生まれてきた伝説であろう。」


 縄文語解釈では、残念ながらそんな長々とした伝説はありません。

◎縄文語:「金鶏」=「キケ」=「山のところ」

 ただの「山のところ」という意味です。「金鶏」という漢字が充てられたために、とても大げさな伝説に生まれ変わっています。
 「近畿」の由来も実は「都に近い」という意味ではなく、ただ「山が多いところ」の意味かもしれません。とにかく、漢字表記と意味が一致している説はことごとく信用できません。


 また、筆者が金鶏伝説を調べるきっかけとなったのは、島根県松江市の大庭鶏塚(おおばにわとりづか)古墳です。

●大庭鶏塚古墳 (島根県松江市/6世紀中頃/方墳)
 南北辺42~44m、東西辺40~42mの方墳。南と西に大形状の造出。人頭大の葺石を石垣状に3~5段積みにした二段構成の方墳(※参考文献:史跡大庭鶏塚発掘調査報告/松江市教育委員会/昭和54年)。

 この古墳にも「正月になると金の鶏が鳴き、それを聞いた人は幸せになれる(※参考:松江市HP)」という金鶏伝説がありますが、残念ながらこれもただの漢字表記にこじつけた空想物語です。周辺地名には「長者原」があります。

◎縄文語:「大庭/鶏塚(にわとりづか)古墳」
=「オオ・パ/
ニウェン・トラィ・テュ」=「大きな・岬荒い・湖沼が死んだもの(湿地の水たまり)の・小山」
or「ニウェン・タオ・テュ」=「荒い・川岸の高台の・小山」(島根県松江市/6世紀中頃/方墳)
◎縄文語:「長者原」=「チゥ・チャ・ハー・ラ」=「水流、水脈の・岸の・水が引いた・低地」

 また、隣県の岡山県にも6世紀代築造の金鶏塚古墳があります。
 以下、「金鶏」を冠する地名も含め、ご参照ください。すべて「山のところ」です。


【統計】全国の「金鶏」を冠する古墳、地名が「山のところ」の地勢と一致する確率。
1)「金鶏」を冠する古墳が「山のところ」の確率=2/2=100%
2)「金鶏」を冠する地名が「山のところ」の確率=10/10=100%
1)+2)=12/12=100%

【参考】全国の「金鶏」を冠する古墳、地名

■金鶏塚古墳(岡山県瀬戸内市/6世紀前半/前方後円墳) ■金鶏山(岩手県西磐井郡平泉町) ■金鶏城跡(岩手県一関市) ■金鶏山(宮城県登米市) ■金鶏山轟不動明王(宮城県大崎市) ■金鶏神社(栃木県さくら市) ■金鶏山(群馬県富岡市) ■金鶏寺(山梨県甲州市) ■金鶏金山(長野県茅野市) ■金鶏古墳(広島県福山市) ■金鶏町(福岡県北九州市) ※隣接する小学校から南は山を造成しています。

▼目次
第一部 「縄文語と上代日本語の隠された境界線」
【百済系敏達天皇で王朝交代!蘇我氏本家を滅ぼし、大化の改新は言語まで変えた!】
第二部 「記紀、風土記のウソを徹底的に暴く」
【No.1】香久山は「弓の形の山」だ!風土記は後世の人々を騙すためのデタラメが満載!
【No.2】愛宕山は「ぽつんと離れた山」の意!「カグツチ」という火の神などいない!
【No.3】住吉三神は「六甲山の自然崇拝」。海の神ではない!
【No.4】仲哀天皇偽陵の「五色塚古墳」は「岩崖の墓」の意だ!
【No.5】「処女塚」も「求女塚」も悲恋物語とは関係ない!「砂浜の入り江の古墳」の意だ!
【No.6】「因幡の白兎」も大ウソこじつけ物語!「将軍塚」に将軍は眠らない!
【No.7】「稲荷神」「狐」もデタラメ!お揚げをお供えしても無駄!
【No.8】「八雲立つ出雲」は「先住民の入り江」!宮崎の巨大古墳「弥五郎塚」は「先住民の墓」!
【No.9】「八幡大神」などいない!八幡と富士見は同語源の「川端」!「富士山が見える」のは偶然だ!
【No.10】「羽衣」は単なる「岬の頭」!「羽衣伝説」は縄文語に渡来系物語が便乗しただけだ!
【No.11】「天日槍」は新羅から来ていない!城崎温泉から来ただけだ!
【No.12】本当に「高麗」に高麗人が移り住んだのか?全国の「高麗」の地勢は「湾曲した川」だ!
【No.13】「甲斐の黒駒」は本当に馬か?全国の「黒駒」の地勢は「山裾の湾曲した川」だ!
【No.14】「百済」は「川や湾の入口」の意!風土記はしゃあしゃあとウソをつく!
【No.15】ウソつき神様大集合!天照、事代主、八幡、稲荷、住吉、金刀比羅のデタラメを暴く!
【No.16】地名の八王子も王子信仰もウソっぱち!牛頭天王も縄文語の地名に空想物語が便乗しただけ!
【No.17】旧国名はデタラメ由来だらけ!常陸、総、伊豆、駿河、尾張、伊勢、伊賀、摂津、豊、筑紫、肥、日向、風土記は悪意に満ちた大ウソつきだ!
【No.18】「椀貸」は「岸の外れ」の意!椀貸塚古墳は「椀」を貸してはくれない!
【No.19】「造山」「作山」は「自然地形を利用した古墳」の意だ!「作石」の石の宝殿は「あの世への入口」だ!
【No.20】「銚子塚古墳」は「中くぼみの山」で「前方後円墳」の意!酒器の「銚子」とは似ても似つかない!
【No.21】まんじゅう、松、馬、万、升、窓、古墳も地名もすべて「マーテュ=波打ち際」の意!風土記に騙されてはいけない!
【No.22】楯縫は楯を作っていない!「こちらの湿地」の意だ!
【No.23】「日置」は「山裾」の意、「日置部=砂鉄の生産地」ではない!
【No.24】「金鶏伝説」のデタラメを暴く!「金の鶏」など埋めていない!
【No.25】「薬師如来」も縄文語に便乗しただけ!全国の「薬師」は「岸の末端」だ!
【No.26】「荒川」は「荒れる川」ではない!「タマ川」と同義、「一方の川」の意だ!
【 あ と が き 】

◎参考文献: 『地名アイヌ語小辞典』(知里真志保著、北海道出版企画センター)※参考文献を基に、筆者自身の独自解釈を加えています。/『日本書紀 全現代語訳』(宇治谷孟 講談社学術文庫)/『古事記 全訳注』(次田真幸 講談社学術文庫)/『風土記』(中村啓信 監修訳注 角川ソフィア文庫)/『古語拾遺』(西宮一民校注 岩波文庫)/『日本の古代遺跡』(保育社)/wikipedia/地方自治体公式サイト/ほか

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