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日出ずる国のエラーコラム


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日出ずる国のエラーコラム[総集編]
No.7 「稲荷神」「狐」もデタラメ!お揚げをお供えしても無駄!
 日本の八百万の神様の多くは、渡来人によって縄文語に充てられた適当な漢字を、古代人が漢字表記にこじつけて解釈し、想像力豊かに物語を創作したことから生まれています。つまり、そんな神々はそもそも存在しません。もともと何かしらの神が祭られていたのだとすれば、それは、先住民による自然崇拝です。

 代表的な例として、稲荷神をあげてみます。日本全国、知らない人はいないというくらい有名な神様です。「稲成り」というような漢字表記からのこじつけ解釈が跋扈し、「五穀豊穣の神」、現在では「産業の神」ともされています。稲荷神の眷属とされる「狐」には、好物とされる油揚げを供えるならわしが千年も続いています。総本社である伏見の稲荷山は、信仰する人々が築いた塚と鳥居で不気味なくらい真っ赤に彩られています。が、これらはすべてデタラメです。

 こんなことを言うと、神様のバチが当たると考える方もいらっしゃるかもしれませんが、筆者から見ると、バチが当たるのは、先住民の文化を上書きし、千年もの間、世間にウソを流布し続けている方です。以下、縄文語解釈。

◎縄文語:「稲荷」=「イナゥ・リ」=「幣の・高台」=高台の祭場=稲荷山の山上

 稲荷神社の総本社である伏見稲荷大社は、もともと背後の稲荷山の山上にありました。現在でも稲荷山全体を神域としています。縄文語解釈とピタリと一致します。

■伏見稲荷山
 狐も縄文語解釈します。

◎縄文語:「狐」=「クテュニン」=「岩の段々のついている崖」=稲荷山

 さらに主祭神であるウカノミタマ(古事記:宇迦之御魂神)。まずは、wikipedia引用。

【ウカノミタマ通説】※wikipedia引用
 名前の「宇迦」は穀物・食物の意味で、穀物の神である。また「宇迦」は「ウケ」(食物)の古形で、特に稲霊を表し、「御」は「神秘・神聖」、「魂」は「霊」で、名義は「稲に宿る神秘な霊」と考えられる。

 この解釈は、いったいどこから出てきたのでしょうか。そして、縄文語解釈。

◎縄文語:「ウカノミタマ」=「ウカゥ・ウン・ミンタ」=「石が折り重なったところ・にある・祭場」

 「狐=岩の段々のついている崖」と解釈が完全に一致します。もともとの祭場は、山頂、大岩などの自然崇拝の場所ではないでしょうか。「稲成り」だから「穀物神」とか、「狐」だから「油揚げをお供えする」とか、当時の先住民が聞いたら笑うことでしょう。
 現在、稲荷山の山頂付近は人の手が入りすぎていて、当時の様子をうかがうのは困難ですが、雷石、剣石、四つ辻など、気配をうかがわせるものがあります。もっとも縄文語解釈にふさわしいのは、一ノ峰東南東二〇〇メートルの「大岩大神」周辺でしょうか。

■伏見稲荷山大岩大神
 また、全国各地に「稲荷」を冠する古墳がありますが、これは稲荷社が祀られていたか、あるいは、実際に「高台の祭場」であったかのいずれかだと思います。稲荷社は祭祀を行っていた古墳の名称との一致から設けられたとも考えられます。ただ、稲荷山という古墳名単体で縄文語の使用状況を判断するのは難しく、縄文語が使われていたかどうかは他の古墳の解釈も含めて総合的に判断するしかないようです。
 
 一方、「狐」を冠する古墳は、その縄文語解釈が「立地する地勢」を表現しているので縄文語の使用状況を判断する好材料となります。

◎縄文語:「狐塚」=「クテュニン・テュ」=「岩の段々のついている崖の・小山」=崖の峰の前 or 崖の峰の上 or 河岸段丘上にある古墳

 狐が出没したという由来が散見されますが、仮に狐が現れたとしてもそれはただの偶然です。下記代表例を見ると、「崖の峰の前 or 崖の峰の上 or 河岸段丘上にある古墳」の意で間違いありません。きわめて確度の高い縄文語解釈です。


【狐塚古墳代表例】※稲荷社が確認できたものは注釈あり。
※google mapは「地形図」の埋め込みができないので、お手数ですが、リンク先の「地形図」で「崖/河岸段丘」地形をご確認ください。


【統計】狐塚古墳が「崖の峰の前 or 崖の峰の上 or 河岸段丘上にある古墳」である確率
・32/38=84.2%


■狐塚古墳群(宮城県亘理郡山元町)⇒google map
 ※峰端上に立地。
■狐塚古墳(福島県双葉郡浪江町/前方後円墳)⇒google map
 ※段丘上に立地。
■狐塚古墳(茨城県かすみがうら市/古墳時代後期)⇒google map
 ※峰端上に立地。
■狐塚古墳(埼玉県秩父市/7世紀/円墳)⇒google map
 ※河岸段丘上に立地。墳丘上に稲荷社あり。
■狐塚古墳(東京都世田谷区/5世紀後半/円墳or帆立貝形古墳)⇒google map
 ※国分寺崖線の斜面上。かつて稲荷社が存在。
■狐塚古墳(東京都調布市/古墳時代終末期/円墳)⇒google map
 ※立川段丘縁辺部(府中崖線)に立地。
■狐塚古墳跡(東京都八王子市)⇒google map
 ※峰端に立地。
■狐塚古墳(神奈川県川崎市)⇒google map
 ※崖前か。墳丘上に稲荷社あり。
■狐塚古墳(山梨県笛吹市春日居町/6世紀後半/円墳)⇒google map
 ※山裾に立地。
■鳥居原狐塚古墳(山梨県市川三郷町/円墳)⇒google map
 ※曽根丘陵西端の支丘上に立地。
■狐塚2号墳(山梨県甲斐市/7世紀/円墳)⇒google map
 ※河岸段丘上に立地。
■狐塚古墳(長野県佐久市/円墳)⇒google map
 ※河岸段丘状に立地。
■代田山狐塚古墳(長野県飯田市/4世紀/前方後円墳)⇒google map
 ※天竜川右岸の中位段丘の東端部に立地。
■狐塚北古墳(長野県伊那市)⇒google map
 ※河岸段丘に立地。
■狐塚古墳(静岡県伊豆の国市)⇒google map
 ※山裾に立地。
■狐塚古墳(静岡県浜松市北区/5世紀中頃/方墳)⇒google map
 ※三方原台地の北西縁に立地。
■狐塚古墳(静岡県浜松市中区/円墳)⇒google map
 ※台地端に立地。
■狐塚古墳(岐阜県多治見市/7世紀前半/円墳)⇒google map
 ※西方の山裾に稲荷大明神あり。神社由来か。
■狐塚古墳(福井県越前市/円墳)⇒google map
 ※山裾に立地。
■狐塚古墳(京都市右京区/円墳)⇒google map
 ※有栖川の河岸段丘か。少々解釈が厳しい。
■帯解狐塚古墳(奈良県奈良市/6世紀後半/円墳)⇒google map
 ※山裾に立地だが、少々解釈が厳しい。
■豊田狐塚古墳(奈良県天理市/6世紀後半/円墳)⇒google map
 ※山裾に立地。
■額田部狐塚古墳(奈良県大和郡山市/前方後円墳)⇒google map
 ※額田部丘陵の西側端部に立地。
■佐味田狐塚古墳(奈良県大和郡山市/古墳時代前期/帆立貝形古墳)⇒google map
 ※馬見丘陵に立地。
■茅原狐塚古墳(奈良県桜井市/7世紀初頭/方墳)⇒google map
 ※三輪山の裾だが、少々離れていて解釈が厳しい。
■信太狐塚古墳(大阪府和泉市/6世紀後半/前方後円墳)⇒google map
 ※丘陵上に立地。
■狩口台きつね塚古墳(兵庫県神戸市/6世紀後半/円墳)⇒google map
 ※明石海峡を見下ろす丘陵上に立地。
■狐塚古墳跡(兵庫県相生市)⇒google map
 ※消滅のため、詳細不明。解釈が厳しい。
■狐塚古墳(岡山県津山市/前方後円墳)⇒google map
 ※山裾に立地。
■狐塚古墳(岡山県真庭市)⇒google map
 ※山裾に立地。
■八橋狐塚古墳(鳥取県東伯郡琴浦町/5世紀初頭/前方後円墳)⇒google map
 ※大山峰裾の高台に立地。
■狐塚古墳(広島県福山市)⇒google map
 ※峰上に立地。
■狐塚古墳(山口県山口市/6世紀/前方後円墳)⇒google map
 ※小山の前だが、少々解釈が厳しい。
九州地方 ※この地域は小高い土地でも狐塚と呼んでいるようだ。
■狐塚古墳(福岡県糸島市/5世紀前半/円墳)⇒google map
 ※峰上に立地。
■狐塚古墳(福岡県朝倉市/6世紀後半~7世紀前半/円墳)⇒google map
 ※小高い土地。
■中原狐塚古墳(福岡県久留米市/6世紀後半/円墳)⇒google map
 ※耳納連山の台地上に立地。
■狐塚古墳(大分県国東市/4~5世紀前半/帆立貝形古墳)⇒google map
 ※海岸段丘上に立地。
■狐塚古墳(宮崎県日南市/7世紀前半)⇒google map
 ※愛泉会日南病院敷地内。風田川河口右岸の砂丘上に立地。

▼目次
第一部 「縄文語と上代日本語の隠された境界線」
【百済系敏達天皇で王朝交代!蘇我氏本家を滅ぼし、大化の改新は言語まで変えた!】
第二部 「記紀、風土記のウソを徹底的に暴く」
【No.1】香久山は「弓の形の山」だ!風土記は後世の人々を騙すためのデタラメが満載!
【No.2】愛宕山は「ぽつんと離れた山」の意!「カグツチ」という火の神などいない!
【No.3】住吉三神は「六甲山の自然崇拝」。海の神ではない!
【No.4】仲哀天皇偽陵の「五色塚古墳」は「岩崖の墓」の意だ!
【No.5】「処女塚」も「求女塚」も悲恋物語とは関係ない!「砂浜の入り江の古墳」の意だ!
【No.6】「因幡の白兎」も大ウソこじつけ物語!「将軍塚」に将軍は眠らない!
【No.7】「稲荷神」「狐」もデタラメ!お揚げをお供えしても無駄!
【No.8】「八雲立つ出雲」は「先住民の入り江」!宮崎の巨大古墳「弥五郎塚」は「先住民の墓」!
【No.9】「八幡大神」などいない!八幡と富士見は同語源の「川端」!「富士山が見える」のは偶然だ!
【No.10】「羽衣」は単なる「岬の頭」!「羽衣伝説」は縄文語に渡来系物語が便乗しただけだ!
【No.11】「天日槍」は新羅から来ていない!城崎温泉から来ただけだ!
【No.12】本当に「高麗」に高麗人が移り住んだのか?全国の「高麗」の地勢は「湾曲した川」だ!
【No.13】「甲斐の黒駒」は本当に馬か?全国の「黒駒」の地勢は「山裾の湾曲した川」だ!
【No.14】「百済」は「川や湾の入口」の意!風土記はしゃあしゃあとウソをつく!
【No.15】ウソつき神様大集合!天照、事代主、八幡、稲荷、住吉、金刀比羅のデタラメを暴く!
【No.16】地名の八王子も王子信仰もウソっぱち!牛頭天王も縄文語の地名に空想物語が便乗しただけ!
【No.17】旧国名はデタラメ由来だらけ!常陸、総、伊豆、駿河、尾張、伊勢、伊賀、摂津、豊、筑紫、肥、日向、風土記は悪意に満ちた大ウソつきだ!
【No.18】「椀貸」は「岸の外れ」の意!椀貸塚古墳は「椀」を貸してはくれない!
【No.19】「造山」「作山」は「自然地形を利用した古墳」の意だ!「作石」の石の宝殿は「あの世への入口」だ!
【No.20】「銚子塚古墳」は「中くぼみの山」で「前方後円墳」の意!酒器の「銚子」とは似ても似つかない!
【No.21】まんじゅう、松、馬、万、升、窓、古墳も地名もすべて「マーテュ=波打ち際」の意!風土記に騙されてはいけない!
【No.22】楯縫は楯を作っていない!「こちらの湿地」の意だ!
【No.23】「日置」は「山裾」の意、「日置部=砂鉄の生産地」ではない!
【No.24】「金鶏伝説」のデタラメを暴く!「金の鶏」など埋めていない!
【No.25】「薬師如来」も縄文語に便乗しただけ!全国の「薬師」は「岸の末端」だ!
【No.26】「荒川」は「荒れる川」ではない!「タマ川」と同義、「一方の川」の意だ!
【 あ と が き 】

◎参考文献: 『地名アイヌ語小辞典』(知里真志保著、北海道出版企画センター)※参考文献を基に、筆者自身の独自解釈を加えています。/『日本書紀 全現代語訳』(宇治谷孟 講談社学術文庫)/『古事記 全訳注』(次田真幸 講談社学術文庫)/『風土記』(中村啓信 監修訳注 角川ソフィア文庫)/『古語拾遺』(西宮一民校注 岩波文庫)/『日本の古代遺跡』(保育社)/wikipedia/地方自治体公式サイト/ほか

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